いろんな画材、それぞれ違うところを使って描いてる体感検証やってみる
九頭龍大神を描いている最中のツイート。
鉛筆画、やっぱ好きだな〜楽しいっすよ。焼き絵と鉛筆と墨。どれも結局、モノクロの世界。んー、でも、アクリルでがっつり厚塗りするのも好き。パステルはパステルで、色を抜いて光や雲をつくるのは一番いいし。なんだかんだで、どれが一番ってことは、ないのかな〜。結局、節操無し(笑)
— 異界絵師 緋呂@あかり玉制作中 (@HIRO_eshi) 2016年9月24日
彩度高めの色をたくさん使う絵も、描いてて楽しい。
どの色を置くか、ということに悩むとかは、ほとんどない。
というか、目で「この色かな」と思っても、それを手に取ったら「あ、違う、こっちか」ってなる…というのは、多々ある。
その色でいいかどうかは、手が決める。
どんなに目や頭が「ええ~?こっちの方が良くね?」と思っても。
最優先は手の決定。
これは、変えられない。
過去には、逆らってみたこともあるが。
だいたいが、ドツボにはまる結果に終わった。
なので、今はもう、逆らおうという気にすらならない。
そういう意味では…色選びに迷うのは、デジタル絵だ。
あれは、色に直接触れられないから。
あと、陶器のように、焼いてみないとどう出るかわからないようなものも、色選びは案外、迷う。
結局、頭で決めようとしていることは、迷う上にドツボになることが多い。
いかに、手が優秀で頭がポンコツか…ということが、よくわかる。
つーか。鉛筆が好きなのは、道具が一番少なくて場所も問わないから、ってのはあるな。今、っていう時に即やりはじめられるから。焼き絵は電源ないとだめとか、そもそも素材になる板が必要だけど、鉛筆はノートの切れっ端でも構わんもんね。水墨画やパステルは案外、道具がいるし、周りを汚しがちだしね
— 異界絵師 緋呂@あかり玉制作中 (@HIRO_eshi) 2016年9月24日
最近、筆ペンと万年筆を持ち歩いているペンケースにプラスで、鉛筆とカッターナイフ入れたペンケースも持ち歩くようになっておりまして。荷物は増加しております。
— 異界絵師 緋呂@あかり玉制作中 (@HIRO_eshi) 2016年9月24日
カフェなどでも、急にやりたくなったらすぐにできる…というのが、鉛筆の手軽さ。
省スペースさ。
万年筆や筆ペンも、その点では優秀とは言える。
だったら、小さい色鉛筆セットを持ち歩けばカラーもそんな感じでささっとできるんでは…と、思ったりもするが。
たぶん、色鉛筆は持ち歩いていても出番は回っていかない気がする。
けど、なんだかんだ言って、やっぱり鉛筆の絵は好きだ。たぶん、一番テンションの持続時間が長い。次が焼き絵。墨は、自分的に気にいる線とそうでない線の時で落差が激しいから、後ですごい疲れる。パステルは最後の消しゴム投入までローが続くので意外に負荷がかかる。アクリルは画面が戦場と化す。
— 異界絵師 緋呂@あかり玉制作中 (@HIRO_eshi) 2016年9月24日
そう、なんだかんだ言って鉛筆画が好きなんだ。
先日の展示会では、とある有名な海外アーティストの日本代理店をやっていたことがある…という方が見てくださって。
鉛筆の絵が、一番、自由に描きこなしできている、という評価をいただいた。
上のつぶやきで、「一番テンションの持続時間が長い」と、書いている。
これ、九頭龍大神を描いている時に気がついた。
テンションの乱高下が一番少なく、安定して最初から最後まで一定にやり続けられるのが、鉛筆画だ。
さすがにB1クラスとなると、やや中だるみ感はあったけれど…。
なんせ、鉛筆で埋めるだけでも恐ろしく時間がかかるので。
でも、他の画材の時に比べて格段に「描いてて楽」と感じる理由は、テンションの乱高下が少ない、ということだと思う。
焼き絵も、比較的、一定のテンションでやり続けられる。
墨は大好きな画材なのだが、一発勝負の度合いが他と全く違う。
焼き絵も、板を焼いてしまうという性質上、失敗できない一発勝負ではあるけれど、力技でどうにかカバーできてしまうところもある。
しかし墨は、そうもいかない。
そして、気に入る線が描けた時と、そうでない時の高揚感の落差が凄まじい。
なので、一枚描き終わるまでの所要時間は短くても、後の疲労がハンパない。
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こちらは万年筆。
万年筆は、手軽にラクガキもできるし、本格的にじっくり描くこともできて優秀。
カラーインクも使えるし。
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こういう抽象画は、万年津が一番描きやすい。
筆ペンでこういうのをやろうとすると、暴走傾向が出て、本気で「なんじゃこりゃ…」という絵になりやすい。
(まあ、それが私の無意識下の混沌が一番よく現れるやりかただ…とも言える)
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これは、おとなしい方。
抽象画でなくても、筆ペンは、墨とはかなり違う。
やっぱり、筆ペンの時は、墨の時よりもうんと、力が抜けた感じで描ける。
なので、楽。
手軽でもある。
それこそ、カフェなどで空き時間にサクッと…っていうことも、全然OK。
ただ、お手軽すぎちゃって、本格的になりにくい…私の気分が。
決して、本格的なものを描けない画材ではないのだけれど。
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パステルは、天使の頃メイン画材だったから、かなり使い慣れている。
学生時代は一番苦手な画材だったのだが…描き方を変えたおかげで、ウソのように使いやすい画材になった。
ただし。
つぶやいている通り、終盤で消しゴムワーク投入の行程に入るまでの時間が、ずーっと、ローテンション進行になる。
色を選ぶ時も、削った粉を広げていく時も、無意識領域を表に引き出してくる感じになって、自分自身の意識は底の方に沈むような感じになる。
それはそれで、案外負荷がかかる作業で…墨ほどじゃないけど、後で案外疲れていることが多い。
ただ、それを補って有り余るほどの高揚が終盤の消しゴムワークでやってくるので。
最後の方は、ハイテンションで終了する場合が多い。
おかげで、後味は良い。
光とか雲とか羽根とか、色を抜いていく行程は目にも楽しいし。
アクリルは…このつぶやきで初めて気がついたけど、確かに、紙の上は戦場だ。
色と色のぶつかりあい…みたいなところがある。
油彩とも少し挙動が違って、短時間勝負になるから、なおさら。
油彩なら、ゆっくり乾燥させつつ色をキャンバス上で調合していく感じにいける。
アクリルは乾燥が早いのがいいところであり、短期戦は飽き性の私にはちょうどよいのだが。
もっとも、アクリル画はまだそれほど追求もできていないので、今のこの感覚は一時的なものであるかも、知れない。
水彩は、比較的、墨と感触が似ている。
不透明水彩を使う時は、油彩の感覚も少し、入ってくる。
学生の頃は水彩で細密画もやったけれど、私にはあまり楽しめない描き方だ。
図鑑のような絵というのは、私は、描いてても楽しくない。
がっつり厚塗りか、ざっくり彩色する感覚で使う方が楽しい。
今年に入って、面白い技法を教えてもらったのだが。
今のところ、習作をちょろっと描いたくらいで、本番でそれを使うという機会は来てない。
あれが登場するのは、天使を描く時ではないかと思うので…そもそも、なかなか出番が来ないだろう。
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2点とも、水彩ではなくカラー筆ペンなのだが、水を加えたり混色したりして、水彩のように使っている。
(水彩は、あんまり出番がないだけあって、いい感じの画像がなかった……)
…と、まあ。
こんな具合で、いろんな画材を使うけれど、それぞれに使っている感覚も違っているような感じ。
単に、「あの画材が好き」という話で終わることはできるけど。
せっかくなので、どういう感覚になるのか、ということを文章にしておこうと思った次第。
【イベント出展情報】
好きを仕事にする見本市
かさこ塾フェスタ 2016 in 京都
あかり玉の展示と、ミニサイズのあかり玉が作れるワークショップを行います。
ワークショップは、所要時間約30分程度。
お一人さま2500円で、当日お持ち帰りいただけます。
日程:2016/10/23(日)10:00~18:00
会場:イベントホール 洛央
住所:京都府京都市下京区松原通寺町西入石不動之町695枡儀ラクーオビルB1
交通:地下鉄四条駅、五条駅・阪急烏丸駅・京阪清水五条駅より徒歩10分
阪急河原町駅より徒歩7分
http://festa.kasako.jp/2016/kyoto/