旧<緋呂の異界絵師通信>

2018.05 本拠地を新天地へ移しました

アウエイ上等!詳しくなくても経験乏しくても、それはやらない理由にはならない

私のように、興味があちこちに分散していると、

「常にアウエイ」

をやっているようなものだな...と。

思った。

 

もちろん、絵描きという一本の軸の上に並んでいることではある。

傍目にどうかは知らないが、私自身の中では、それはもう整然と、絵描きという軸上に並んでいる。

 

ただ。

それぞれの技法には、それぞれを極めてきたか、極めていこうとしている人達がたくさんいて。

できるモノという結果は、私がいかに「つまみ食いしかしてない」としても、専門家と同じように見られることになるわけだ。

 

いくら、その道は浅かろうと。

つたなかろうと。

不慣れだろうと。

関係ない。

 

 

ある陶芸家の方の工房を、見学させていただいたことがある。

陶芸のプロとして数十年。

生家も陶器の大規模工場を経営されていたそうだ。

JR駅の構内壁を一面、その方の作品が飾り。

街角にも、大きなオブジェが据えられている。

そんな、「地元の名士」的な作家さん。

 

その方に、「陶芸の何を知ってるんだ?」と聞かれた。

質問ではなかった。

 

その方は、年賀状に使ったものだという絵を見せてくださった。

「ぼくは絵はプロじゃないけど、これくらいは描く」

とおっしゃった。

味のあるタッチだな、と私は思った。

絵画作品のアーティストだと言えば、それで通せるとも思う。

 

 

私って常にアウエイだよな...と思った時、その方のことを思い出した。

 

 

陶芸のことなんか、知らない。

ほんのちょいちょいと、いじっている程度に土を触っただけだし。

見分けることもできない。

釉薬も、あるものを使わせてもらっているだけだし。

窯も間借りだから自分で窯詰めしたこともない。

 

で?

それが、何か?

 

 

最近首を突っ込み始めたジュエリーの世界。

こちらは、陶芸以上に、アウエイだ。

貴金属にもファッションにも興味が無かった人間が、いきなり突っ込んだのだから。

何も知らない。

 

で?

それが、何か?

 

 

もっと言うなら。

絵だって、同じだ。

私は学校で専攻したのは油絵だった。

今、それはやってない。

やってても、学校でやっただけだから、特に詳しいとも言えない。

他の画材だって同じ。

一つだけをずっとやっている人と比べたら、完全に、絶対量は乏しい。

その分の経験値も少ない。

 

で?

それが?

どうした?

 

 

 

こういうことを理由にして、「だから私には無理」「だからやらない」「だから趣味でいい」「だからテキトーでいい」というのが、ナンセンスなんじゃないか。

 

それでも、突っ込むんだよ。

 

アウエイでも、突っ込むんだよ。

 

詳しい人達の意見を聞ける、手を借りることができる。

そういう体制をいつでも整えておけばいいだけのことだ。

困ったとき。

イヤな顔しながらでも、手助けしてくれたり教えてくれる。

そんな人達との接点をいかに、準備するか。

 

自分自身が全て完璧にできることが大事なんじゃない。

 

人の知恵も力も、自分の一部と思えるかどうか。

 

 

 

もっとも...だ。

「やったモン勝ち、言ったモン勝ち」をあまりにもやるのはNGだよ。

自分が総取りはダメでしょー。

還元する姿勢を忘れたら、潮はあっけなく、引いていく。

そういうものだ。

 

 

やり続ければ、経験値はたまっていく。

陶芸だってジュエリーだって、あんまり触らない画材だって。

いずれは、アウエイでなくなる日が来る。

続けられるかどうか、ということの方が重要。

 

千里の道も一歩から。

 

 

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渦巻き符。制作中の龍カードはこういう方向になるかも。#artwork #illustration #japanlovers #渦巻き #太陽 #符 #筆ペン #龍 #dragon #drowing #pen #お守り #異界絵師 #絵描き

 

 

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