「あなた」のために創りましょう
今までに、この話題は何度も、書いてきた。
自分はいかにして生きるのか、というところに直結する課題だから。
いつも、それを考えてきた。
それでも、今までは結局、「自分のためにやるんじゃん」というところを最優先するところに落ち着いてきた。
神を描くとか、龍を描くとか、創るとか。
そういう「仕事」は、いささか、「個を少しだけ超えたところ」に意義を見出さないわけにはいかない...そんな性質はある。
それでも。
私には、自分のためだからやる、というのが、最大動機であることに、変わりはなかった。
今でもそうなのだけど。
なんだろう...ここ最近になって急に。
「いや、やっぱり、それだけじゃない」
と、思えるようになった。
何かきっかけがあったわけじゃない。
最近の私は、「別にきっかけがあったわけじゃない」のに、何かが急に方向を変える、ということがよく起きる。
今まで積み重ねてきた「問いかけ」への答えが、ようやく、無意識領域から表側へ浮上しはじめたのだろうか。
描く意味、創る意味。
それを、世に送り出そうとする、意味。
出さなきゃならない、という見えない圧力が押し出してくる。
そういう状態で、ずっと、いた。
やめるという選択肢を断ったからには、この道を、この人生の期限が来るまで、往くしかない。
そういう感覚だった。
ここんとこ、「それだけじゃない」て、思えている。
やっと。
私が密かにバイブルにしているモノが示すところに。
自分の気持ちが、追いついてきた。
そういうことかも、知れない。
「もし お前が 俺の跡を継ぐなら 憶えとけ
仏師のノミは 誰かのために 振るうんだ ...ってな」
ブッシメン!THE IMAGE MAKER(1) (イブニングコミックス)
- 作者: 小野洋一郎
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2013年に、すでに、このことを書いている。
羅針盤が示す一点|手が知っている異界の彩~絵師・緋呂 展示館~
それでも。
何のためと言ったら、自分のためだけどね...と。
それが一番最初にくる、という姿勢は、変わらなかった。
もちろん、私にそれを描かせてくれる、創らせてくれる見えない存在があるからこそ...という意味では、自分だけのためではない、とずっと実感しながらやってきた。
今、ここで考えているのは。
それだけですらない、もう少し、先のところ。
なんだろう。
年を食った、ということだろうか。
歴史に何かを残したい...なんてことを思ったのも、ほんの最近の話なのだけど。
「自分のため」の先に。サイキックミディアムのリーディングから遠くへ釣り針を投げるの巻 - 緋呂の異界絵師通信
あれから大して日が経っていない今。
最初のところ...「誰かのために振るう」が、不思議に自然に、「自分のため」と一本の線の上に、まとまった気がする。
自分と、自分のすぐ後ろにいる存在。
それはもう、一つにまとまった「同じもの」と言ってもよくて。
今言う「誰か」とは、完全なる第三者のこと。
見てくれる人。
もしかしたら手に取ってくれる人。
ありがたいことに、手に入れてくれる人。
あなたのことだ。
「あなた」のために、創りましょう。
「あなた」のために、描きましょう。
美しいモノは、世界をよくする。
だから、一つでもそういうモノを。
まだまだ、やるべきことがたくさんあるなー。
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