千人が否を唱えようとも
誰がああ言ったこう言った。
誰がどうしたこうした。
もう、そんなことは、どうでもよい。
比べる相手は己のみ。
本物も偽物も、信じるも信じないも。
全ては、己の感覚の中にしか存在せぬ。
己の信じるものを信じよ。
己の信じる相手を信じよ。
他人が何を誰を信じるかは、関係ない。
千人が否を唱えようと、己が信じるのならば、それでよい。
それを、通せるか。
ただ、その一点のみに、修練の全てがかかるのだ。
解錠せよ。
封かんを割り、己にのみしか解けぬ暗号の鍵を見つけよ。
七色の光を束ねる者は、漆黒に生まれし明星を戴く、熾火の鱗を手にするものなり。
金と銀の蝕の裏側。
己を信じぬ者は、何処にも辿り着くことはできぬ。