セルフブランディングは肩書きを決めるだけじゃ始まらない!その土台となる「在り方を表現する」ことが大事
絵師活動をはじめてからも、それほど熱心に「ブランディング」的なことはやってきませんでした。
テクニック的なことを習う機会は、そこそこありましたし。
興味を持って聞きかじってもきたし、それなりにやってみもしてきたとは思います。
けれど、なんかイマイチ、自分の中で「これでいいのかなあ???」という疑問があったし、手応えも、それほどなかったのです。
セルフブランディングを教える「かさこ塾」に入って、受講中も受講後も、すごく考えてきたと思います。
実験として、実行行動に移してもきた。
けど、それでも尚、「なんだかなあ」っていう感覚は、なくならなかった。
原因は、自分の「狙って行くべきところ」が、イマイチ、見えてなかったこと…に尽きるかと。
机上論で、「たとえばこんなふう」とか、やっててもね。
ダメなんだよね。
現実味があんまり、ないから。
仮に、実行に移したとしても、自分の焦点が絞れてない状態だと、「なんのため」がボケるからね。
結局、現実味に欠けたままなんですよ。
自分がやれる範囲(絵の傾向とか、題材とか)は固まっているとしても。
じゃあ、それをどうやって「世に出していくのか」っていうところは、どうにも、自分ではどうしようもないことが多くて。
と、今までは、思ってました。
いやあ。
それ、違うよ。
今になって、やっと、はっきりわかってきた気がする。
絵はコントロールできない。
だから、それをどう扱うかっていうのも、出たとこ勝負で成り行き任せになるしかない。
って、今まで思って来た。
そうじゃない。
「絵描きとしての自分は、絵描きとしてどういう存在でありたいか」ということは、自分がしっかり、意識して決めて行かなきゃならないこと。
なんだよね。
単に、自分で考えるべきところを考えなしに流してきちゃった、っていうだけの話。
私自身は、この手がくっついてる私本人は、じゃあ、どういう風でありたいのか。
実はもう、何年も前に、その一つの指標は、定めていたのに。
それに向かうには、どう動くのか…っていうことは、考えないでやってきてた。
指標として見てる「とある初老の壁画師」は、一つの理想像であって、それはいわゆる「絵に描いた餅」みたいな存在だと。
その方の制作中の様子を見せていただく機会なんかも、いただいたことがあったし。
舞台の上に立たれている姿を拝見するために京都まで行ったりもした。
ああ、あれは理想的な活動スタイルだな…って、思いながら。
ただ、自分が歩く道の先にあるもの…として本気で考えてはいなかった。
もとから実験は大好きで、いつも、なにかアレコレやっていたけども。
単に遊んでいるだけで、それはそれで楽しくていいんだけど。
結果として何かになる、ってことは、ホントに少なかったのだなあ。
その「遊び」が、なんだか最近になって急に、次々と、カタチを取り始めてきた。
今までやってきた「遊び」は、完成形を知らないまんま作ってた「細部のパーツ」だったみたいで。
その、遊びながら作ってきたパーツが、「あれ?これ、ここにはまるんじゃない?」ってな具合に、まとまってきた。
そのカタチは、「絵に描いた餅」を、どうやって自分バーションの食える餅にするか…という設計図の一部になっていくものかも知れない。
この記事で、お遊びで作ってみたマークを載せてる。
投稿した時、アイキャッチ画像に自動的にリサイズされた状態を見て、
「あ、こっちの方がいいじゃん!」って、思った。
上下がカットされた状態。
この方が、動きが出て、遊び感覚があって、いいな…って。
で、こんな感じに、直してみた。
背景は、異界樂画のバナーに使ったのと同じ。
これは、わざと。
んで、「ハデ」を少し、アレンジして、もうちょっと遊びを出してみたのが、これ。
「シブ」のところの白黒バランスがちょっと気に入らなかったので、陰陽マークを傾けた。
けど、私は漢字1文字というのが大好きで。
一番テンションが上がるのだ。
カタカナは、あんまり好きじゃないの。
なので、思い切って、「シブ」だけ漢字にしてみた。
書体も変える。
漢字になって「渋」の力が強くなったので、「デ」の濁点の光点を、強めてみたり。
このバナーを、実際に、使うかどうか…というのは、意外にどうでもよいのですよ。
使いドコロがあれば使うし、なくても、構わない。
なぜって。
これを作る工程で、「渋×ハデ」というコンセプトを、視覚的にも自分の中にインプットできたから。
描くモチーフは、神龍人で、これは動くことはない。
仏や天使が加わることがあるとしても、基本は神龍人。
が、それは、題材の話であって。
絵描きとしての私が出して行く、「絵描きとしての方向性」は、「渋い×派手/陰陽包含」で、間違いない。
それを全部、ここで、このカタチを探していく過程で、刷り込んだ。
指標になると思った「とある老壁画師」のスタイルとは違う、私のスタイルで、その方が実現している「ビジネススタイル」をモデリングするとしたら、どうするか。
その軸が、この「渋い×派手/陰陽包含」で、表現できる。
これができてきたのは、「異界樂画」をやったから。
その話は、また別記事で。
とにかくね。
言えるのは、「満を持して」みたいに、「これでカンペキだ!」っていうものが出来上がるまでは人に見せない…なんていうのは、ナンセンスだってこと。
それは、すでにそれなりの完成形を世に送り出している人が、更に高めるためにやること。
まだこれから、っていう、助走段階にいる者が、構えてやるものじゃない。
考えて、出してみて、見せてみて、動いてみて、また考えて…という繰り返しをするには、一人でやっても効率悪いし、いつまでたってもカタチにはならない。
「かさこ塾」でも、スキル以外のところで、「理念をはっきりさせる」という話があった。
イザという時自分を支えるのは、そういう見えないところにある…と。
それを明確にしておくのは、すごく大事。
肩書きを考えて決める、っていうだけでも、かなりのすったもんだが起こるわけだけど。
それを支える土台となる「在り方」を、はっきり表現しておく…っていうのは、本当に大事です。