旧<緋呂の異界絵師通信>

2018.05 本拠地を新天地へ移しました

「ひょうたんランプ」という第二フィールドに行き着く道程

絵師を名乗っていて、実際自分の中ではどんな表現方法を使おうと全て絵描きの感覚でやっている…と感じています。

しかし、作品としての絵は、全く自分の自由にはならない。

好きなように描くんだ~とか言って、実際、神話や文献など無視して勝手に描いているのですけれど。

その「好きに描く」というのは、私自身が「こうしたい」と思ってやっている、ということでは、ないのです。

 

わかりにくい話なんですが。

 

私は、こういう雰囲気でこういうタッチでこういう絵を描こう、という欲求があって描いてるわけではありません。

むしろ、そういう欲求があっても、それは絵に反映されないことが多いです。

 

私が描くものは、向こうから「よし、こいつの手から出させよう」とやってくるものを、悪戦苦闘して、できる限りその要求を具現化する…という結果です。

常に敗北感があるのは、もう、仕方ないです。

なにせ、自分の手にある技能以上のものが描けるわけではないのに、来るものはそんなこと、おかまいなしですから。

 

 

自分の描きたいものを自由に描く、という文言の通りに、私は、やっています。

でも、その意味するところは、ちょっと、その文言通りとは、いかないのですねえ~。

メンドクサイ話です。

 

今はもう、それを、おかしいとは思ってません。

 

はじめの頃は、その「自由にならなさ」が、自分自身との乖離のように感じていて苦痛でしたけど。

今では、逆に、この状態は実に楽だと思ってます。

 

 

絵との付き合いは、そんな感じですが。

 

私が、自分が作りたいように、やりたいように、作れる。

そんなモノも、あります。

 

それの一番が、「あかり玉」。

 

去年の今頃、最終的に「あかり玉」に行き着く流れが始まった頃でした。

 

一番最初のきっかけになったのは、これ。

https://www.instagram.com/p/1uBwkZpif0/

試作品。先日載せたオーブン粘土のパーツは、これの柱でした。今回は試作の試作でサイズとかもテキトー千万なので、使い物にはなりませんが、雰囲気を見るには想像だけじゃダメですから。#ランプ #和紙 #焼き絵 #陶器

 

 

和紙に焼き絵で文様を描き穴を開けたシェード。

支柱は、電気オーブンで焼けるオーブン粘土。

この時は、上手くいきそうなら本当の陶芸土でつくろうと思っていて、試作品としてオーブン粘土を使いました。

 

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支柱のカタチは、4辺が全てちがいます。

紙も、きっちり切らずにちぎって、偶然のカタチを活かしたかった。

支柱は、穴を開けた板状のものと、二本の細い棒をねじって作ったものを、それぞれ対角線に配置。

こよりで、シェードの和紙を止め着けてます。

 

 

商品企画の会社で担当してくださってる方に、持ち込みました。

予測はしてたけれど。

「全部がイチイチ、違う」という点が、工場生産にも外注に依頼するにも不都合…ということで、この案は却下。

個人的にチマチマ作って自分のショップで販売、というのは自由だけれど、それを「量販可能なモノ」として企画するには無理がある。

 

素材も、陶器よりも木材で…というリクエストをもらいまして。

他にもいくつか改善ポイントがあり、その一つに「持ち手が欲しい」というのもありました。

 

 

それが、次に、このようになったわけです。

 

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上から見たところ。

楕円なのがわかると思います。

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この、シェードが楕円になっているのが、この時のイメージのポイント。

もとは何かというと。

これ。

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銅鐸です。

画像は、Wikipediaからお借りしました。

銅鐸 - Wikipedia

 

持ち手がある照明器具→行灯

でも、タダ行灯作ったんじゃ、面白くないし。

私は神絵描きですから。

やっぱり、そこにかすったものを作りたいんですよ。

ってことで、銅鐸のフォルムを行灯にできないか…と。

照明器具専門の木工所さんに画像を送って、いろいろ相談しながら作った、「外注を利用した試作品1号」になった、上の行灯です。

 

これは、結局ボツになった企画です。

 

ここから、もっと小型化したい…などのいろんな要望を入れつつ、試作を4回しました。

こんなのもあった。

詳細はここでは書きませんが。

この案は、自分で細々と作りたい商品の一つとして、企画には置いてあります。

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そして、相談している方との会話の中で出てきたのが。

 

「光を壁に投影できると、面白いんだけどなあ」

 

という、一言。

 

 

即座に、「いつか作りたいモノリスト」に入ってた瓢箪ランプが、思い浮かびました。

そこからは、あっという間。

 

もちろん、細かい仕様は試行錯誤がありました。

でも、ひょうたんを使う、という大枠が決まったことで、自動的に「採用可能なこと」も決まってきましたので、適合する部材を見つける、という試行錯誤です。

何もないところから生み出す時の試行錯誤とは違った面白さがありました。

 

同時に進めたのが、「あかり玉」という名称の商標登録申請。

こちらもスムーズに進み、予定よりも早い時期に、登録することができました。

 

 

こちらは、天空のうさぎさんにお納めした「あかり玉」です。

動画も撮らせていただいてて、あかり玉のサイトに載せることになっております。

https://www.instagram.com/p/-X_h9dpiSC/

あかり玉  #ひょうたんランプ #ランプシェード #ハンドメイド #art #artwork

soranousagi.com

 

 

先月お納めした、大瀧冬佳ちゃんのための「あかり玉」

https://www.instagram.com/p/BGQ_qduJia6/

あかり玉から御来光 #ひょうたんランプ #artwork #art #lighting

 

 部屋を暗くすれば、こんな感じになります。

https://www.instagram.com/p/BFvOK_WJiVi/

#あかり玉 #lighting #artwork #art #ひょうたんランプ

 

  1. 台座
  2. 電球
  3. ソケット
  4. ひょうたんを、台座にはめ込んだときにグラグラさせず安定させる/金属をできる限り使わないで止める部材

 

特に4番が一番苦労したところ。

 

そして、今、パッケージ作りの段階です。

 

 

 

この「あかり玉」をメインに、絵との融合で異世界空間を作る展示会を、7月に名古屋市内で開催します。

 

どんな空間にするか…というと、こちらご参照。

art-hiro-b.hatenablog.jp

art-hiro-b.hatenablog.jp

 

 

あかり玉については、こちらの記事もどうぞ(^^)

 

art-hiro-b.hatenablog.jp

 

 

 

 

 


 

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