旧<緋呂の異界絵師通信>

2018.05 本拠地を新天地へ移しました

名古屋の絵付け「コラレン」体験

名古屋陶磁器会館にて、コラレン体験してきました!

作った作品は、こちら!

f:id:art-hiro-b:20150426220340j:plain

 会館さんの方で焼成してくださるので、5月中旬に完成品を引き取りに行きます~♪

楽しみです~。

 

 

この体験講座、Facebookで見て、よく説明も読まずに日程だけ確認して申し込みしちゃったのでした。

そもそも、Facebook上でシェアしていたのが誰だったのかも覚えがない(笑)

よくわかりませんが、とにかく、初めて目にする上絵付けの技法だ、ということだけはわかってた…という感じで。

 

コラレンって?

透明ガラス(白瑠璃)の極小ビーズを絵付けの絵の具に載せて焼き付ける技法

Colalene  = 珊瑚のような

…だそうです。

検索かけても、あまり解説の類いがヒットしません。

最盛期は明治末期だそうで、アメリカなどで爆発的に人気を博した近代日本の輸出製品…ということでした。

しかし、あまりにも手間がかかる&技術的難易度が高い…ということで、ちょうどその頃に台頭してきたアール・デコなどの安価な量産品に押されて衰退してしまった…と。

 

幻のオールドノリタケ

名古屋が継承していくべき資産の一つ…だな、と思います。

 

 午前の部は、コラレン&凸(デコ)盛りの第一人者、高木はるゑ先生の技術実演とお話し。

実演は、先生の手元がばっちり見える特等席で、食いついて見てきました。

先生の描くモチーフは、龍!だったし!

この道50年…の、達人の技。

写真は、少しズームインしておりますが、先生の肩越しに手元ガン見で、こんな至近距離で拝見できるやなんて、なんという幸運。

 

画像では、白の上で赤の細い線が描かれてるように写っていますが、実はこれ、どちらも、焼き上がった後は白なんですって。

絵の具の種類が少し違ってて、見分けがつきにくいため、食紅を混ぜてわかるようにしているんだそうです。

食紅は焼成の時に消えてしまい、後には、本来の絵の具の色や質感が出てくる…ということでした。

 

午前の部についての詳細は、陶磁器会館さんブログで↓

nagoya-toujikikaikan.sblo.jp

 

 

凸(デコ)盛りって?

 午後からは、凸盛りワークショップです。

凸盛り…ってのも、コラレン同様、初めて知りました。

盛り上げ絵の具を使った立体的な絵付けができる技法です。

立体的な絵付けって、去年から福井で始まった陶板画で、どうにかして盛り上げた状態にしあげたい…って考えて暗礁で、一時的に停止していたのに…。

なんと地元の伝統的技法にあったんですね~。

灯台もと暗しというか…

ブランドものに興味がないっていうのは、案外、こういう時に情報がざっくり抜け落ちる可能性があるんやな~って、今回は思いました。

名古屋の地元…どころか、私の実家から徒歩で行ける距離にもノリタケの工場と展示場があるっていうのに(^_^;)

 

絵の具は、ホイップクリームの絞り袋的な「カッパ」といわれる紙のパックに詰め、その先端につけた真鍮の先金から細く絞り出して、輪郭線を描き、その中に盛り絵の具で絵付けし、ガラスビーズを載せていく…という、なかなかに手間のかかる技法です。

筆を使わないので、筆が苦手な人は案外とっつきやすいかも。

 

ワークショップ内容の詳細は、同じく陶磁器会館さんのブログで。見本品の画像などもあります。

nagoya-toujikikaikan.sblo.jp

 

 

「ガラスビーズ」は、こんなにちっちゃい粒です。

f:id:art-hiro-b:20150426211619j:image

このビーズの一般的な用途は、道路標識などを反射させるための素地に混ぜ込まれる…んだって。

確かに、言われてみれば、なんかそういう質感です。

 

 

 

なんだかんだ言って、作り込みが雑なのもあって(笑)

あと、迷うってことがないってのもあって(笑)

どうやら一番乗りで作業終了してしまいました。

 

普通は

  1. デザイン考案、図案選定
  2. カーボン紙やトレペで図案を皿に転写 または ペンで下絵描き
  3. 絵の具で下絵の線をトレースしていく
  4. 輪郭線が乾いたら、盛り上げ絵の具で彩色&ビーズ載せ
  5. 完成

…ってなるわけですけども、私、1も2もすっ飛ばして、いきなり輪郭用の絵の具で本番突入(いつものパターン)なので、そりゃあ、早いわさ。

※決して、早いからいい、ということは、ございませんよ!

 

今回の講座は

オールドノリタケ/日本ポーセリン協会

の主催ということで、みなさん絵付けの心得のある方がほとんどだったようです。

さすがに、できあがった作品は、どれも「丁寧」「繊細」「きちんと」な感じでした。

他の方のを拝見すると「やっぱり、もうちょい丁寧に細部まで行き届くようにやれるようになるといいんやろな(^_^;)」とは、思います…

いつも、そういうこと思うけど…できるようになってないってことは……

 

できない…んでしょうねえ…ははは…

 

あ、でも、なかなかに良いお褒めの言葉もいただきまして、とてもいい気分です(^^)

 

焼成が終わって完成品が手元に来たらUPしますね~!

 

盛り上げ絵付けの体験会も開催予定があるそうなので、めっちゃ楽しみです♪♪♪

 

 

名古屋陶磁器会館ホームページ

http://nagoya-toujikikaikan.org/index.html

ドラマや映画の撮影に使われるなど、昭和初期のモダン建築が残っています。

 

 

甦る白瑠璃 コラレン―幻のオールド・ノリタケ

甦る白瑠璃 コラレン―幻のオールド・ノリタケ

 

 


掲載画像、文章他の転載はご遠慮ください。引用の際は出展元の明記をお願いします。