旧<緋呂の異界絵師通信>

2018.05 本拠地を新天地へ移しました

名前という「音」で概念やエネルギーを固定化し、認識できるようにする...を説明してみる

「ことよりのみくじ」を動かすにあたって、以前に描いた絵解きが参考になるかも、と思って引っ張ってみる。

 

これは2015年2月に描いたもの。

「名付けってどういうこと?というのを絵解きしてみたものだ。

 

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上の絵の、一番下の漢字は見慣れない方が多いかなと今更思う。

「しゅ」という文字。

 

「咒」の部首・画数・読み方・意味など

部首

口 (くち・くちへん)

画数

8画

音読み

ジュ
シュ
シュウ

訓読み

のろ(う)
まじな(い)
まじな(う)

意味

のろう。のろい。憎んでいる人に災いが起るように祈る。また、その言葉。
まじない。まじなう。病気や邪気を払うために祈る。また、その言葉。
いのる。神仏に祈る。

「咒」の部首・画数・読み方・意味など

 ここでの用法は、意味の下の方だけど。

まあ...上も下も、使い方の側面ではある。

 

 

 

 

話を戻して。

日本語というのは、漢字、ひらがな、カタカナと、表記のバリエーションがとても多い。

けれど、一番大事なのは「音」だ。

その意味で言うならば、ひらがなこそ全て、とも言えるかも。

 

漢字の読み方には、音読みと訓読みがある。

 

「緋」という漢字の音読は「ヒ」、訓読は「あか」だ。

訓読みは、大陸から伝わった読み方をそのまま用いていて。

訓読は、漢字に、日本語で使っていた言葉の意味を当てはめたもの。

 

名前の占いが「音」を重視するのは、そういうことだ。

同じ読みでも違う漢字が使われている場合がたくさんある。

「ひろ」も、もともと私の本名は「寛」という文字だし。

廣、広、弘、尋と、書き切れないくらいある。

 

龍印画も、名前の「音」をとる。

「緋呂」でも「尋」でも「弘」でも、ひろ。

しかし、漢字の意味は全て違う。

それを鑑みはじめると、「音」の生み出す力がブレる。

 

このことは、ある別の、日本に古くから伝わっている名前を印章化していく技法の解説にも書かれていた。

その技法の場合は使うのが文字そのものなので、漢字に当てられた意味を取らない、という方向で解説されていて。

龍印画の法とは、ある意味逆のやり方と言える。

 

 

私は漢字が好きだ。

だから漢字を使いたい。

私が「力を乗せる媒体として」漢字を用いた作品を作るとなれば。

それ用の手法が必要になる。

漢字そのものを、龍と吉祥シンボルで意匠化する...という。

 

今、それを鍛錬中なのだが。

ふと、前に絵解きしたものがあったなあ、と思い出して引っ張り出してみた。

 

 

この絵に描いた通り。

型を作る、というのは、概念を固定化することだ。

龍印画で、龍体文字と音と龍の意匠を絡めて「願いを叶えるエネルギーをうまく循環させる」ための咒とする。

漢字そのものを咒とするために、その技法を用いてエネルギーを固定化する。

 

 

で。

「ことよりのみくじ」で作る護符。

これは、メインになるのが何なのか、作ってみないとわからない。

というか、主に使うのは漢字だろうとは思っているのだが、それも、ご依頼主様によっておそらく、違う。

お名前の文字が使われるのか、引いたカードの文字が使われるのか、それとも図形だけになるか。

今のところ、体系だてられる気がしない。

完全に私の(正確には私の手)のカンによるもので。

説明できるようになったらスゴイなと自分でも思っているのだが。

たぶん、そんな日はこないだろう。

 

 

 

上の絵解きを掲載した元記事はこちら(アメブロに飛びます)

【絵日記】名付けというのは…|手が知っている異界の彩~絵師・緋呂 展示館~

 

 

 

 

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