「この横幅も、こういう時のためには案外、悪くないな」
外見の話をしよう。
私は、「自分が見る」ことはすごく重要だけど、「見られる」ことには、ナンの興味もない。
オシャレとか昔から興味がなく。
若い頃に、職場がいわゆる「OL」の仲間になった時に、それまで印刷版下を作ってた環境とあまりにも世界が違ってて、多少は馴染む必要があるかも…なんて思って、化粧も覚えたし少しは人を見習ってた時期もあった。
また、今から数年前に、もう一度、ちょっとがんばろうと試みた時期があった。
というのも、絵描きとして外に出る機会が出て来て、「絵描きの外観」っていうのを、少しは考えなきゃいけないのかな…って感じた頃。
けど、結局は、その頃試みていた「作り方」も、めんどくさいな…ってことで終了。
ちなみに、その頃は、やや派手目のアジアンファッションだった。
写真を誰かと撮ってもらう、っていうことが全然なかったので
(撮る一方だったので自分が入ってる写真がない)
その頃の服装が全く残ってない。
一つだけ、知人が主催した、お姫様がどうたらいうテーマの本の出版記念イベントに「コスプレかよ」と思いながら着て行った時のが、残ってた。
著者の方が一緒に写ってたのだけど、ご迷惑になるといけないのでトリミング。
まあ、センスがどうこういうのは、カンベンしてほしい。
このブラウス自体は、けっこう気に入ってて、この時以外にも時々着てた。
今も持っている。
派手な色柄は好きだ(笑)
この時からほどなくして、自分で手描きするってことを覚えた。
絵の中身がどんどん和モノに偏っていってた時期なので、アジアンテイストもなんかヘンだな…と感じてはいたのだな。
で。
現在。
イベントや絵描きとして外に出る時は、手書き作務衣と決めている。
これは楽だ。
楽な上に、効果的だ。
看板として十分、役に立つ。
人と被ることもない。
靴やバッグにペイントしたり、スマホケースもオリジナルプリントで作ってもらって使ってる。
そういうものを、まとめて「名刺代わりの小物」みたいに捉えている。
イベントで、ライブペイント中の様子を、いろんな人が写真に撮ってくれた。
そうした「他人が撮影した自分」の「背中」を見てて、思ったのだ。
「この横幅も、こういう時のためには案外、悪くないな」
って。
これ、お客様が撮ってくださったものなんだけど。
これだけ幅のある背中だと、背負ってる看板、実によく見えるよね。
もし、華奢で細身の人だったら、こんなに幅はないわけだから。
看板としての威力は、もしかしたら、減るのかも。
まあ、そういう綺麗な人の場合は、看板が目立たずとも良い…とは言えるが。
ひとまず、自分としては、この背中は意外と、役に立つ幅広さだな、って。
納得している現在。
そういうわけで。
この作務衣以外にも、何枚か用意しておくのも悪くないな…
そんで、イベントの時以外にも、こういうの着て外歩くのも、意外にいいかもな。
なーんて。
思っているのであった。