北斎の故郷に完成 すみだ北斎美術館 オープン日に行ってきた!
2016年11月22日、オープン初日の開館時間に行くことができました。
すみだ北斎美術館。
入り口から、まずエレベーターで4階まで上がり、常設展へ。
しょっぱな、いきなり、スサおっちゃんがご登場。
これをFacebookにUPしたおかげで、この絵の復元のドキュメンタリー番組があるって教えてもらえてラッキー。
常設展の最後の方にあった、これ。
めちゃくちゃよくできてました。
北斎の門人、露木為一の北斎と娘・阿栄の様子を描いた絵を元にした復元実物大模型。
じいさん動くし…
門人が描写している様子は、この模型よりも何倍も「汚部屋」だったと記録されています。
それと、この原画があったのはホント、嬉しかった。
画像はWikipediaから。
一部の撮影禁止作品をのぞいては、常設展示の撮影は可。
見応えのある展示内容でした。
まあ…常設展だけだったら、微妙な感じではある。
この原画は常設展の方にあったので、これをいつでも見られるのは有り難いけど。
けれども、このハコの維持管理を考えると、今後どうやって人を呼ぶかは、大問題な気がする。
今後の企画展に注目ですね。
近かったら年パス買ってもいいけどなあ…。
で。
ここからは、私の個人的な、感想。
この美術館の外観は、なぜ、こういう外観なのだろう。
北斎美術館だよね?
設計者は、建築界のノーベル賞(らしい)「プリツカー賞」を受賞した建築家の妹島和世さんという方。
私は全然興味ないジャンルなので、お名前も存じ上げておらず、どれほどスゴイ方なのかもわからない。
けど。
この無機質なデザイン。
上に貼った、『須佐之男命厄神退治之図(すさのおのみことやくじんたいじのず)』が展示されている壁は、斜めの壁だった。
上の方が手前で、下へ向かって奥へ傾いている。
確かに、垂直の壁に額入りの絵をかければ、そういう斜めの展示にはなる。
まあ、そう思えば合理的?
いや、まあ、そんなことは細かいことなんだけど。
なんだろう…「美術館とはモダンなもの」といった思い込み前提があったんじゃないのかな、なんて。
思ってしまう。
今日になって、ここのことを検索してみたのだけど。
反対意見もすごく、あって、難航した計画だったようだ。
この場所に、こういう建物ができて、そこに本拠ができる…ということは、いいことだと思う。
実際、私のように、遠くからでも行くぞ、っていう人は多いと思うし。
外国人の愛好家も多いし。
国内の、縁の地に拠点が起った…というのは、良いことだ。
私の、ちょっとした不満は、ハコのデザインだけ。
あとは、どうにかうまく運営してほしい、という願い。
贋作も多く含まれてるんじゃないか?という疑問を書いているサイトもあったけど。
肉筆画はともかく、刷り物は、そもそも「贋作」という意味は薄いように私は思う。
だって、北斎が描いた絵には違いないけど、実際に「絵」として世に出るものは、行程ごとの専門職人が分業で作り上げる「印刷物」だ。
肉筆画や浮世絵の原画などに贋作が混ざっているとしたら、それは問題だけど。
浮世絵自体は、贋作も何もないだろう。
版木だって、何度も作り直されているわけだし。
それよりも、それこそ「版木の元になった絵」みたいなものが展示されていたらもっとよかったのにな…なんてことは、思った。
そういうものが残っているなら、という話だけど。
とにかく。
デザイン云々はともかく。
この美術館そのものは、今後もうまく運営していってもらいたい。
ので、次の企画展も、足を運ぶつもりです。
すみだ北斎美術館
東京都墨田区亀沢二丁目7番 03-6658-8931
【開館時間】
9:30~17:30(入館は閉館の30分前まで)
【休館日】
毎週月曜日(月曜が祝日または振替休日の場合はその翌平日)
年末年始(2016年12月26日~2017年1月1日)
他、臨時休館あり
【常設展観覧料】
(個人)一般400円/高校生・大学生・65歳以上300円 ※中学生以下無料
(団体)一般320円/高校生・大学生・65歳以上240円 ※中学生以下無料
【アクセス】
・都営地下鉄大江戸線両国駅徒歩5分
・JR両国駅徒歩10分