「スゴイ」って言葉
人間て、勝手に想像して、組み立てて、ありもしない幻想を、事実そうであるかのように錯覚するのが得意だ。
文章でしか知らない人。
文章だけ見てたら、スゴイこといつも書いている。
だからスゴイ人だと、勝手に思う。
でも現実には、書いてることは、ほぼウソかも知れない。
見えているところだけ、素直に受け取っておけば、「あの人はスゴイ人」と思っておける。
それでいいじゃん…とも、思うし。
本当にそうかを、知らないといけない、っていう気持ちもある。
一年くらいかけて、じわじわと、本人が作っていた虚飾が剥がれていくと同時に、私が勝手に作っていた幻想が壊れていった…というパターンも、今までにはいくつもあった。
そうなった後でも、その人の「一部」を「スゴイ」と感じるのは変わらない。
けれど、その人そのものは、スゴイとは思えない。
私の「スゴイ」は、矛盾がある。
基本的に、他人は全員、自分よりもスゴイと思っている。
だから、若いとか関係ナシに、スゴイものはスゴイ。
こんないいトシになるまで生きてきて、自分一人ではほぼ、何も成し得てこなかった。
理屈と口と文は達者でも、後に何か残してきたか…っていったら、そんなの何もない。
カタチになったことが、ほとんど、ない。
(カタチになってれば、今こんな状況にいないしね)
このトシになると、知り合う人達は年下が多くなる。
トシは若くても、しっかり自分のやりたいことやって、カタチにしているか、しつつあるという人が多い。
そういう人が集まる場にばかり行くから、当然そうなる。
みんなスゴイな~と、感嘆する。
ただし、その「スゴイ」と、「あの人は本気でスゴイ」というのとは、ちょっと違う。
同時に、あんまり、人のことを「スゴイ」と思わない。
会話の中の表現としては、「スゴイね」って使うけれども。
他に、そういう時に適切なる表現を知らないだけ…ということも、よくある。
何も成し得てこなかった人間にしては、不遜な話だけれど、事実なので仕方ない。
非常に、矛盾してると思う。
ここらへんが、うまく表現できない。
なんで、そんなこと書いてるか…といったら。
自分ってボキャブラリーが貧困なんだな、と思ったので。
疲れてると、おかしなことばかり浮かんでくるなぁ。