旧<緋呂の異界絵師通信>

2018.05 本拠地を新天地へ移しました

今日、窯から出てきた焼き物達

本陣工房の窯から今日出てきた子達をご紹介。

それにしても、今回はビックリが多かった窯出しでした。

 

 

こちら、信楽赤土の竜ちゃん+織部

これ、織部なんだよ。

でも、工房の先輩から「いや、こんな色になったの見たことないし、違うでしょ」って言われちゃった。

でも織部なの。だって、その日にメモってあるもん。

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焼成前の姿。

信楽赤土 今回の子は、目を入れてみました。モノは、コーン型のお香立て。

 

 

 

炎バージョン2。

これも、信楽赤土。

釉薬は、赤志野と、下の方の一部に、白志野。
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焼成前。

「炎」バージョン2信楽赤土釉薬は、素焼きされたのを見てから考えます。#陶芸

 

 

鬼。

本業土(白土)に、赤志野。

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焼成

https://instagram.com/p/4Qk-MXJiZL/

削ってエッジを出したら、ちょっとマシになった。次からのポイントもわかってきたかも。

 

 

半磁土のガネーシャ

成形の時に割れていたのを修復したのですが、結局、彩色で割れまして。

でも、下絵具による彩色テストをしたかったので、そのまま焼きました。

彩色+透明釉。

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焼成前。

https://instagram.com/p/51cfIRJiTv/

半磁土ガネーシャレリーフ。素焼き後に、陶器用絵の具にて彩色し、最後は額装の予定。

 

 

 

本業土の大皿。

これも実験で、素焼きナシで、乾燥状態に下絵具の渦+織部。

https://instagram.com/p/69R7Hjpidc/

釉薬の織部は焼くと油膜ができる…上。希塩酸に浸して油膜を取ったところが、下。

 

裏面の釉薬の流れ具合がいい感じになって嬉しい(^^)
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焼成前写真は残ってなかった。

 

 

何よりも一番ビックリしたのが、こちら。

https://instagram.com/p/69MmEzJiXh/

焼き物の不思議。上の、どう見ても真っ黒な釉薬が…焼いたら、白いですと?!

こちらは、私のモノではなく、先生の実験品。

今回初めて仕入れて使った釉薬だそうで。

質感はザラザラで、建物の外壁にでもなってそうなゴワゴワさ。

食器にはちょっと無理っぽい…

ただ、「天目(黒い釉薬)をかけるの忘れた」という話なので、天目と二重にかかった状態だったら、こんな具合じゃないのだと思います。

実際、教本に載っている写真は壺や抹茶茶碗だし。

釉薬の調合もなんかヘンだったのかも…という話もありました。

 

…に、しても。

墨ですかこれ?ってほどに真っ黒な釉薬が、焼いたらこんな「白?!」になるなんて。

驚きです。

 

焼成の時に温度をどう上げていくか、何分かけて何度まで上げる設定にするか。

成分の配合比率はどうか。

水分はどうか。

それと、「にがり」を「5滴!」って数えて垂らしていたので、そういったほんの些細なところでも焼成後の色も質感も変わってくる。

 

焼き物は化学だな~と、思います。

 

いや、それにしてもビックリだ。

 

絵でも、けっこういろんなことして色を変化させる技はあるけども。

ここまで激変するのは、さすがに、そうそうない。

 

「最後は天にお任せ」な工芸だな~と、思います。

 

 

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